今加入している保険でいいのかな?筆者自身が保険更新の前にガチ比較!YAMAPとココヘリどっちにしようかな

登山を楽しむ上で、万が一の事態に備える山岳保険の選択は非常に重要です。しかし、YAMAPの保険とココヘリ、それぞれの保証内容やメリット、デメリットを正確に理解するのは簡単ではありません。ネット上の評判や口コミを調べても、情報が多くてどれを信じれば良いか迷ってしまいますよね。
保険選びには思わぬ落とし穴が潜んでいることもあり、加入前にチェックすべきことを知らないと、いざという時に後悔するかもしれません。この記事では、数ある選択肢の中から自分に合う山岳保険とは何かを見つけ出せるよう、両社のサービスを徹底的に比較し、分かりやすく解説します。
今回は筆者自身が山岳保険の更新が近づいてきたので、現在加入しているココヘリの保険料が値上げするという情報があったため、以前加入していたYAMAPの保険と比較してみようと思い、今回の記事にしてみました。
- YAMAPとココヘリのサービス内容の明確な違い
- 各登山保険のメリットとデメリット
- 保険選びで失敗しないための重要なチェックポイント
- ご自身の登山スタイルに最適な保険の選び方
登山保険比較 YAMAPとココヘリを徹底解説
- そもそも山岳保険とは?
- 各社の保証内容を詳しく見る
- YAMAP山歩保険のメリット
- ココヘリのメリット
- 知っておきたいデメリット
- ネットでの評判・口コミを調査
そもそも山岳保険とは?

山岳保険とは、登山中に遭難してしまった際の捜索や救助にかかった費用を補償するための保険です。登山の人気が高まる一方で、残念ながら遭難者数も増加傾向にあります。警察や消防といった公的機関による救助活動は原則として費用がかかりませんが、状況によっては民間の救助隊やヘリコプターが出動するケースも少なくありません。
民間組織による救助は、1日あたり数十万円、場合によっては数百万円という高額な費用が発生することがあります。このような万が一の経済的負担に備えるのが、山岳保険の最も大きな役割です。
そのため、登山初心者からベテランまで、すべての登山者にとって加入はマナーと言っても過言ではないでしょう。自分の身を守るだけでなく、救助に関わる人々や家族に迷惑をかけないためにも、登山をする上での必須の備えと言えます。
山岳保険の役割
山岳保険の最も重要な役割は、公的機関だけでは対応しきれない民間の捜索・救助活動にかかる高額な費用をカバーすることです。この一点を理解しておくだけでも、保険選びの軸が定まります。
各社の保証内容を詳しく見る
YAMAPの「山歩保険」と「ココヘリ」は、どちらも登山の安全を支えるサービスですが、その性質は大きく異なります。YAMAPは「保険」としてケガや救助費用を金銭的に補償するのに対し、ココヘリは「捜索サービス」として会員の発見を物理的にサポートします。ここでは、両社のサービス内容を比較し、その違いを明確にしていきましょう。
| 項目 | YAMAP 山歩保険 | ココヘリ |
|---|---|---|
| 主な役割 | 保険(費用補償) | 捜索サービス(役務提供) |
| 遭難時の捜索 | 対象外(別途ココヘリ等が必要) | ◎ メインサービス (発信機で位置を特定) |
| 救助費用(ヘリ等) | ◎ メイン補償 (最大300万円) | △ 提携団体の活動は補償 (警察要請の民間救助は対象外) |
| ケガの治療費 | ◎ メイン補償 (部位症状別に定額払い) | 対象外(別途傷害保険が必要) |
| 個人賠償責任 | 対象外 | 〇(最大1億円) |
| 料金(年額) | 歩行距離による(2,800円〜) | 6,600円(ベーシックプラン) |

なるほど~。どっちがいいか比較してみようと思って書き始めた記事だったけど、そもそも役目がそれぞれ違うんだね。このことに気が付いただけでもいい勉強になりました。「ココヘリ」に入ってるからもう大丈夫!って気持ちがどこかにあったもんね。
jROとの統合について
ココヘリは山岳遭難対策制度「jRO(ジロー)」と統合し、サービスが拡充されました。ただし、以前のjROが担っていた「費用の補填」機能は、「ココヘリによる捜索救助の実施(役務提供)」に変更されています。これにより、警察が直接要請した民間救助(遭対協など)の費用は補償対象外となる点には注意が必要です。
YAMAP山歩保険のメリット
YAMAPの山歩保険が持つ最大のメリットは、「救助費用」と「ケガの補償」という登山における二大費用リスクを、一つのパッケージで手頃にカバーできる点です。
特に、登山中の転倒による骨折やケガは、遭難と同じくらい発生しうる身近なリスクです。山歩保険は、そうした傷害に対しても部位や症状に応じて保険金が支払われるため、治療費の心配を軽減できます。また、プランが歩行距離に応じて変動するユニークな料金体系も魅力の一つです。
ライトなハイキングが中心の方から、長距離を歩く本格的な登山者まで、自身の活動量に合わせて無駄のない保険料で加入できるのは大きな利点と言えるでしょう。難しいプラン選択に悩むことなく、「これ一つで安心」と思えるシンプルさが、多くの登山初心者から支持されています。
ココヘリのメリット

ココヘリの最大のメリットは、何と言ってもその圧倒的な「発見力」にあります。年会費を支払うことは、万が一の費用のためというよりも、「生きて帰る可能性を高める」ための投資と言えます。
ココヘリ会員が携帯する発信機は、スマートフォンの電波が届かない圏外の山域でも信号を発し続けることができます。これにより、捜索隊は迅速かつ正確に要救助者の位置を特定できます。
公式サイトによると、サービス開始からの出動案件のうち、実に86%が捜索開始から3時間以内に発見されているという実績は、他の保険にはない絶大な安心感をもたらします。捜索が長期化すれば生存率が低下するだけでなく、家族の精神的・経済的負担も増大します。その時間を劇的に短縮できる可能性を秘めている点が、ココヘリが唯一無二のサービスと言われる理由です。
保険は「お金」の問題を解決するものですが、ココヘリは「命」の問題に直接アプローチするサービスです。この根本的な違いを理解することが、自分に合った備えを選ぶ第一歩になります。
知っておきたいデメリット
YAMAPの山歩保険とココヘリは、それぞれに強力なメリットがある一方で、単体ではカバーしきれないデメリットも存在します。両方のサービスを検討する際は、これらの点を正確に理解しておくことが不可欠です。
YAMAP山歩保険のデメリット
YAMAP山歩保険は費用面の補償に特化しているため、遭難者の「捜索」そのものを行う機能はありません。つまり、いくら手厚い救助費用補償があっても、まずあなた自身が見つけてもらえなければ、その補償も意味をなしません。
また、ピッケルやアイゼンなどを使用する本格的な「山岳登はん」は補償の対象外となる場合があるため、冬山登山やバリエーションルートに挑戦する方は注意が必要です。

私は主に低山での登山が多いので、日頃の山行で補償の対象外になる可能性は低いね。「捜索」そのものは行わないけど「遭難救助を目的とし捜索を行う公的機関(警察・消防)から情報提供の依頼があった場合、位置情報を提供することがあります。」って記載はありました。つまり「見守り機能」をONにしておけば位置情報が分かるから、ココヘリは必要ないってこと??
ココヘリのデメリット
前述の通り、ココヘリはあくまで「捜索」を主体としたサービスです。そのため、無事に発見・救助されたとしても、その際にかかったヘリ費用や救助隊の日当、さらには自身のケガの治療費などは一切補償されません。
ココヘリだけでは不十分なケース
ココヘリに加入しているから大丈夫、と考えるのは早計です。特に注意したいのが、警察の要請で地域の遭難対策協議会(遭対協)などが出動した場合の費用です。この費用はココヘリの補償対象外となり、全額自己負担となる可能性があります。この穴を埋めるためには、別途、救援者費用を補償する山岳保険への加入が強く推奨されます。

つまり、ココヘリはできるだけ早く見つけてくれるけれど、見つけてくれたそのヘリで救助はしないってことだね。「ここにいるよ」という情報を警察等に連絡してくれるってことね。
私は今、ココヘリに加入しているのでもし遭難に遭って救助になった場合、その救助費用が民間だったら自己負担になるってことね。
ネットでの評判・口コミを調査
実際にサービスを利用しているユーザーの評判や口コミは、保険選びの重要な参考情報となります。ネット上では、それぞれのサービスの特性を反映した声が多く見られます。
YAMAPの山歩保険については、「アプリと連携していて手軽に入れる」「料金が安くて始めやすい」といった、加入の手軽さやコストパフォーマンスを評価する口コミが目立ちます。特に、登山アプリYAMAPのユーザーにとっては、シームレスに加入できる点が魅力的に映っているようです。

筆者もYAMAPのユーザーなので、加入はしやすいってことかあ。
一方、ココヘリに関しては、「持っているだけでお守りのような安心感がある」「家族を心配させたくないので加入した」という声が多数を占めます。実際に遭難した経験はなくとも、その「発見力」がもたらす精神的な安寧に対して価値を感じているユーザーが多いことがうかがえます。費用補償よりも、まず「見つけてもらえる」という事実を最優先する登山者の強い支持を集めています。
登山保険比較 YAMAPとココヘリの選び方

- 加入前にチェックすべきこと
- 意外と知らない保険の落とし穴
- 自分に合う山岳保険とは?
- 登山スタイル別のおすすめ
- まとめ:登山保険比較 YAMAP・ココヘリ
加入前にチェックすべきこと
自分に最適な登山保険を選ぶためには、加入前にいくつかの重要なポイントを自身でチェックしておく必要があります。ただ何となく加入するのではなく、以下の点を確認することで、より納得感のある選択ができます。
1. 自身の登山スタイルを把握する
まず、ご自身がどのような登山をしているか、またはこれからしたいのかを明確にしましょう。例えば、週末に近所の低山をハイキングするのがメインなのか、夏山シーズンにアルプスでテント泊縦走をするのか、それとも冬山で雪山登山に挑戦するのか。活動の範囲や季節、難易度によって必要な補償は大きく異なります。
特に、アイゼンやピッケルを使用する「山岳登はん」が補償範囲に含まれているかは、必ず確認すべき最重要項目の一つです。
2. 既存の保険内容を確認する
意外と見落としがちなのが、すでに加入している生命保険や傷害保険の特約です。契約内容によっては、登山のケガによる入院や通院が補償される場合があります。
新たな山岳保険に加入する前に、現在の手持ちの保険証券を確認し、補償が重複していないか、あるいは不足している部分はどこかを把握することで、無駄のない保険設計が可能になります。

別に加入している保険会社に問い合わせをしたところ、登山をしていてケガをしたら保証の対象になるとのこと。あと、補償額がどのくらいなのかもう一度確認してみようと思います。
クレジットカード付帯の保険は?
クレジットカードに付帯している保険は、補償額が低かったり、補償範囲が日常生活での事故に限られていたりと、山での遭難救助費用をカバーできないケースがほとんどです。これだけで十分と考えるのは危険なので、あくまで補助的なものと認識しておきましょう。
意外と知らない保険の落とし穴

山岳保険に加入していれば全て安心、というわけではありません。保険金の支払いには厳格な条件があり、一般的にはあまり知られていない「落とし穴」が存在します。ここでは、特に注意すべき点をいくつか紹介します。
最も注意したいのは、「急激かつ偶然な外来の事故」という保険の基本原則です。例えば、「疲労が蓄積して動けなくなった」や「持病が悪化して救助を要請した」といった、病気や体調不良が直接的な原因となる遭難は、補償の対象外となる可能性が高いです。あくまで、転倒や滑落といった予期せぬアクシデントによるケガが対象となります。
また、万が一遭難して行方不明になってしまった場合、すぐには保険金が支払われないという点も覚えておく必要があります。捜索が打ち切られ、法律上の「失踪宣告」などがなされるまでには長い時間がかかり、その間の捜索費用や家族の負担は続いてしまいます。保険は万能ではないという現実を理解した上で、慎重に検討することが重要です。

そういう意味ではココヘリの「発見してもらう確率が上がる」というメリットは大きいですね。
自分に合う山岳保険とは?

結局のところ、自分に合う山岳保険とは、自身の登山スタイルと「何を最も重視するか」という価値観に合致したものです。ここまで解説してきた内容を踏まえ、ご自身がどのタイプに当てはまるかを考えてみましょう。
あなたの優先順位は?タイプ別診断
- 費用負担の軽減を最優先したいタイプ
「もし遭難したら、とにかく高額な救助費用や治療費が心配」という方は、YAMAPの山歩保険が適しています。捜索機能はありませんが、金銭的なリスクを幅広くカバーしてくれます。 - 発見されることを最優先したいタイプ
「お金よりもまず、無事に発見されて生きて帰りたい。家族に心配をかけたくない」という方は、ココヘリが最適です。費用面の補償は弱いですが、生存率を高めるという最大の価値があります。 - あらゆるリスクに備えたい万全タイプ
「費用の心配もなく、かつ迅速に発見されたい」と考える、最も安心を求める方には、YAMAP山歩保険とココヘリの両方に加入するのが最善の選択と言えるでしょう。捜索と補償、両方の弱点を相互に補完しあう、理想的な組み合わせです。
どちらか一方だけを選ぶのではなく、それぞれのサービスのメリットを理解した上で、両方を組み合わせるという選択肢も視野に入れると、より安心して登山に臨むことができます。
登山スタイル別のおすすめ
ここでは、より具体的に登山者のレベルやスタイルに合わせたおすすめの組み合わせをご紹介します。ご自身の登山スタイルと照らし合わせながら、参考にしてください。
週末ハイカー・低山中心の方
比較的整備された登山道を歩くことが多いこのタイプの方は、まずYAMAPの山歩保険に加入し、費用面のリスクに備えるのがおすすめです。道迷いのリスクは低いですが、転倒によるケガの可能性は常にあります。手頃な保険料で傷害補償と救援者費用をカバーできるYAMAPは、コストパフォーマンスに優れています。
アルプスなど本格的な登山に挑戦する方
夏山のテント泊縦走など、行動時間が長く、携帯の電波が届きにくいエリアに入る方は、YAMAP山歩保険とココヘリの併用を強く推奨します。長期間の山行では、天候の急変や体調不良など、遭難のリスクが高まります。万が一の際に迅速に発見してもらうための「ココヘリ」と、高額になりがちな救助費用をカバーする「YAMAP山歩保険」の組み合わせは、最高の安心材料となるでしょう。
冬山・バリエーションルートに挑む上級者
ピッケルやアイゼンを使用する山岳登はんを行う方は、まず保険の補償範囲を慎重に確認する必要があります。YAMAPの山歩保険ではカバーできない可能性があるため、モンベルの野外活動保険(山岳登はん対応プラン)や、やまきふ共済会といった、より専門的な山岳保険を検討する必要があります。その上で、厳しい環境下での生存率を少しでも高めるために、ココヘリは必須装備と考えるべきです。
まとめ:登山保険比較 YAMAP・ココヘリ
- 山岳保険は民間の捜索や救助にかかる高額な費用を補償する
- YAMAP山歩保険は「救助費用」と「ケガの治療費」を補償する保険
- ココヘリは発信機で位置を特定する「捜索」に特化したサービス
- YAMAPのメリットは手頃な価格で費用リスクを広くカバーできる点
- ココヘリのメリットは圏外でも発見できる圧倒的な捜索力
- YAMAPのデメリットは捜索機能がないこと
- ココヘリのデメリットは救助費用や治療費が補償されないこと
- ココヘリは警察要請の民間救助費用が対象外になる点に注意が必要
- 保険選びではまず自身の登山スタイルを正確に把握することが重要
- すでに加入中の生命保険や傷害保険の内容も確認する
- 疲労や病気など体調不良が原因の遭難は補償対象外の可能性
- 費用が心配ならYAMAP、発見されたいならココヘリが基本の考え方
- 最も安心なのはYAMAPとココヘリの両方に加入すること
- 本格的な冬山登山ではより専門的な保険の検討が必要
- 自分に合った備えで安心して登山を楽しむことが最も大切

私は現在ココヘリに加入していて、YAMAPのプレミアム会員です。
保険料が5500円から次は6600円に値上げするので今回保険の内容を改めて知ることで、安心して登山できるようにしたいと思い、保険について調べることにしたのですが、私は低山での登山が多いこと。九州での登山が多いので2000m以下の登山がほとんどです。
登山の回数は、地元の低山300m未満を2日に一度くらい登っています。そして標高500~1200mくらいの山を月に数回登っているくらいです。
今回保険について調べたことで、疑問に思うことが出てきました。
①YAMAPの「見守り機能」をONにすることで、位置情報が分かるのでココヘリが得意とする「場所を特定する」という役目は果たせるのではないか?
※見守り機能はプレミアム会員の特典です
参考資料:YAMAPの位置情報の閲覧・活用について
この疑問が現時点で解決していません。調べて、分かりましたらまた追記しますね。
そしてはっきりわかったことは、ココヘリだけでは不十分ということ。YAMAPの山歩保険を検討してみたいと思います。


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